プリプロダクション その1
  • 映像技術
  • 2015-01-30

  • それではプリプロダクションについて書いていきたいと思います。
    実は私はこのプリプロダクションこそが日本の映画を変えると
    確信しています。

    プリプロダクションとは何かを述べる前に
    以下の準備ができていることが前提となります。
    1.メインメンバーが決まっている(監督、脚本、カメラマン、主役など)
    2.脚本

    実は脚本に関しても以下のようなプロセスがあります。

    著名な脚本家は、よく映画1本につき3回の書き直しを含めた
    契約を行います。
    その条件でいくらということです。
    つまり、1回目の脚本を書いて、監督などが気に入らない場合は
    書き直しを行うわけです。
    それが3回までという感じです。

    実はこの作業に関してもプリプロダクション的な要素を入れると
    5回ぐらいは同じ予算で書き直しが可能です。

    つまり最初は大枠の脚本を書いてメインスタッフで議論し、
    OKなら次の細かいところを詰めるというやり方です。
    このやり方だと、皆で確認しながら進めることが出来るし、
    無駄な予算を使う必要がありません。

    そうやって出来上がった脚本から
    本格的なプリプロダクションの作業が開始されます。

    プリプロダクションには
    以下の4つの大枠があります。
    1.絵コンテ
    2.背景やキャラクターなどのデザイン(衣装)
    3.演技セリフ合わせ
    4.アニマティック

    1.絵コンテ

    conte01.jpg
    これはスターウォーズの絵コンテです。
    この絵コンテ作業にも取り入れるべき重要なプロセスがあります。

    絵コンテはそれを描く専門の方がいますので、
    実際に描くときにはその人に任せるのですが、
    どういう絵を描くのかはメインメンバーで決めなければなりません。

    この作業も共同でやります。
    はがき大の白紙にカットカットの絵をかいて
    掲示板のようなところに貼っていきます。
    それを皆で見ながら討議し、書き直したり貼り直したり、入れ替えたりします。
    参加するのはプロデューサや監督、カメラマンや脚本など
    この作品にかかわるメインのメンバーです。
    当然、皆が絵を描ける訳ではないので、
    ラフな絵で各自のアイデアを入れていくのです。
    大枠ですが、これでカメラの位置やストーリーの流れなどが決まります。

    この時点で、この作品の良し悪しの最初のチェック機能が発生します。
    しかも予算はメインメンバーの人件費だけです。

    それが出来たら絵コンテ屋に描いてもらいます。

    このような作業で一番重要なことは「後戻りしない」ということです。
    一旦、皆で決めたことを覆えしてはいけないのです。
    この前提を崩すとすべてが無に帰します。
    だから真剣に討議し、一つ一つ確認しながら詰めていくことが重要です。

    絵コンテを決める作業では、1~2週間は缶詰状態を覚悟しなければ
    なりません。

    ただ、なかなか結論が出ないシーンなどには時間をかけて討議する
    ケースもあります。
    その場合は製作に入らず、プリプロダクションで結論が出るまで止めておくのです。

    要はプロセスの手順を厳守するということで、
    プリプロダクションが終わらないと製作に入らない、です。

    つづきは次回へ


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    ジャンル : 映画

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    プロフィール

     野口秀昭

    Author: 野口秀昭
    30年近くCG映像業界に身を
    置き、CM、展博、ゲームなど
    の映像を担当し受賞作品や
    有名タイトルを多数制作

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