プリプロダクション その4
  • 映像技術
  • 2015-02-01

  • 前の記事でアニマティックの重要性を書きましたが、
    今回はこのシリーズのまとめになります。

    映画で予算のかかる部分は、
    撮影以外に背景などのセット造りがあります。

    これもアニマティックを作れば画面に映らないセットが分かるので、
    その部分を造る必要が無くなります。
    もし、アニマティックを作らなければ、
    セットは
    大目に造らなければなりません。

    スタッフ全員にとっても、
    どのような映像が必要かを事前に知ることは大きなメリットです。
    セッティングや段取りの前準備が出来るので
    当日に素早く対応できます。

    役者にとっても、
    どんな映像が出来るか知らぬまま演技することが無くなります。

    さらに投資者にとっても、
    「3.演技セリフ合わせ」と「4.アニマティック」を確認することで
    リスクを回避する段階的な投資が可能となるのです。

    この技法は大作映画だけでなく、恋愛ドラマ的な映画など
    どんな映画にも適用できます。

    そんな魔法の杖をなぜ日本映画業界は取り入れないのか。

    こころある製作者は何度も提案して来ました。
    しかし日本映画界には今までやってきたことを変えたくないという
    意識で満ち溢れています。


    日本人が効率をよくすることに長けているのは、
    「物づくり」をみれば明らかです。
    それが映画に関してだけは相変わらず感性だけで撮っています。

    日本の得意の分野をアメリカができて日本にできない訳はありません。

    私はプリプロダクションを重視したプロセスを
    構築しなければ日本映画を変えることは無理だと思います。

    投資者もこのプリプロダクションを条件にすれば
    失敗のリスクを減らすことが出来るのです。

    最後にアメリカ映画製作で感心したことがもう一つあります。

    ある映画の実行予算表を見せてもらったことがありました。
    この表が素晴らしくて、例えば一人の予定作業を3日から5日に変更すると
    映画予算
    総額に反映されるようにできていました。

    このような表を作れば、今ならクラウドで投資者もふくめ
    関係者の誰でもが、現在予算はどれぐらい使われているのか、
    どれぐらい赤字になっているのか、しかも何が予算を食っているのか、
    いつでも確認できます。

    そういうのも取り入れれば、映画製作が
    もっと「博打」では無くなり
    健全な製作が出来ると思うのです。

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    ジャンル : 映画

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    プロフィール

     野口秀昭

    Author: 野口秀昭
    30年近くCG映像業界に身を
    置き、CM、展博、ゲームなど
    の映像を担当し受賞作品や
    有名タイトルを多数制作

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